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【おすすめ本】日本人のキャリアの新・ルール 転職2.0

ちよん

未就学児2人育児中の30代ゆとり世代会社員ワーママ。 子供だけじゃなく、ちゃんと自分が幸せになる将来のための「今」を綴るブログ。旅行、ヨガ、おしゃれ、お酒、本、ランニングが好き。

今回は、育児休暇中に読んでとっても参考になったキャリア本を紹介します。


人生100年時代、終身雇用制度の崩壊、ジョブ型雇用。
そんなワードが生まれて久しい現代。

特に現在30代、40代の年代は、自分が新卒の時のように一斉に大企業を目指すのが正しかった時代から状況が変わってきています。
自分のキャリアについて、今後の人生について改めて考え直すという人も多いのではないでしょうか。

今回読んだ本は、まさに30代ど真ん中の私にとってこれからのキャリアを考えるにあたって大きなヒントになる書籍でした。
まずは1冊目。LinkedIn日本法人代表の村上臣さん著書の「転職2.0」です。

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転職の予定がない方も。これから自分のキャリアをデザインしていきたい人必読「転職2.0」

「自分の市場価値を高める」ための考え方をインプットできる

まず2.0って何?と思われますよね。
2.0があれば1.0があります。

この著書で転職1.0というのは「一回の転職で成功させる」ことを良しとする考え方。
「転職=目的」と言ってもいいでしょう。

どちらかというと終身雇用が崩れる前の日本的な考え方で、仕事で会社を選ぶのではなく会社で仕事を選ぶという考え方になります。

それに対して転職2.0は、転職は「自分の市場価値を最大化させる手段の一つ」という考え方。

「転職=手段」であり、「いい会社に入ること」が目的ではなく、自分が高めたいスキルを高められたり、自分の強みが活かせるからその会社を選択する


会社の寿命が個人の仕事人生より短く、会社にぶら下がることはできない変化の時代を生きる私たちに必須の思考法だと思います。

すぐに転職をしなくても、「自分の市場価値を高める」ことは今の会社でももちろん役に立ちますし、仕事だけでなく人生自体を豊かにすることができます。

だんだん大企業でも採用されてきている考え方ですが、気づいた人から始めています。
この本を読めば「転職2.0」のキャリアOSへアップデートして、自分のキャリアをデザインする思考法が学べます。


以降は著書に紹介されている、自分の市場価値を高めるためのヒントとなる行動や考え方をまとめてみました!

自分の市場価値を高める「行動」

市場価値を高めるために必要な行動は、「タグづけと発信」です。

①タグづけ

#〇〇 のような形式で、自分のポジション、スキル、業種、経験、コンピテンシーの5つにひもづくタグを自分につけていきます。

市場価値はこのタグの掛け合わせで決まるといいます。

個々のタグ(例えば#営業 )は多くの人が持っているので、それぞれの掛け合わせで希少性が高まり市場価値が高まるのだそう。
#法人営業×#インサイドセールス#マネジメントとか。

自分のキャリアを棚卸しながら、タグをつけていきます。

②発信

タグが付けられたら、特に自分が伸ばしたいと思っているタグに関連する情報をSNSなどで発信していくことが重要です。

アウトプットしていくことで自分が欲しい情報も集まってくるし、広く緩い繋がりができていきます。
これはSNSや発信を何かしらしている人は実感があるかもしれません!

SNSで発信をしていると、それに対してフィードバックがあったり、その業界の人からプロジェクトベースの仕事の声かけをしてもらったり。
私のいる会社でも、採用率が高いのはリファラル(知り合いからの推薦で採用面接を受けるルート)です。

自分から発信をしてリアルで会うことのできる人たち以外ともゆるく広い繋がりを持つことができれば、それだけチャンスが増えて新しい仕事や転職のチャンスも広がります。

これからの時代の転職では、狭い範囲の「人脈」ではなく、ゆるく広い「つながり」が重要だとのことです!

自分の市場価値を高める「思考」

転職2.0時代に必要な思考法は「ポジション思考」です。

ポジション思考とは、「自分がどうありたいのか」や、目指すポジション(=役割)を明確化してそこに向かってでキャリアを形成していくという思考法。
今までは、「良い会社に入ること」やその会社の中で出世していくことがゴールであり目的であった(転職1.0の思考)ので、そのために何が必要かというところがなんとなく不透明で、「できるだけいろんなことができた方がいい」となりがちでした。

やみくもに英会話スクールに通ったり、ビジネススクールに通ったり、とりあえず何か資格を取ろうとスクールに通い出したりする行動がその典型です。
「社会的にこうあったらいいとされる状態」に引っ張られるとこのような行動に出てしまいがちだったりもします。


対して、目指すポジションがわかれば、現実の自分のスキルセットとのギャップを埋めるためのスキルを習得する行動(社内移動、転職、大学に行くなど)をすればいいので無駄な行動をしなくて済みます。

ここでの「ありたい状態」はあくまでも自分を主語に置くこと。
いかに自分が目指したい、ありたい状態を言語化して明確にイメージ(視覚化)できるかが最大のポイントだと思います。

既存のタグと自分に必要なタグを獲得して、「いそうでいない人材だが多くの企業が欲しいと思う人」になれたら最強ですね。

転職2.0の「価値基準」

キャリアアップに必要なものは「タグ」であるならば、その仕事や会社で自分の欲しいタグが獲得できるのかがポイントになります。
会社のネームバリューで仕事を選ぶ他人軸の会社選びは、転職1.0の考え方です。

転職2.0では、その会社で何を達成できるのかが、どんなタグが獲得できるのかが重要要素になります。

個人と会社が互いに助け合いながら相乗効果(シナジー)で成果を出していくことで、個人の「タグ」の獲得へとつながっていく。
それが次の転職時にも自信も持ってアピールできる材料にもなります。

個人は「自分の力を伸ばすための投資をどれだけしてくれる環境なのか」を考えて会社を選び、会社は、「適切に投資すればハイパフォーマーとして活躍するだろう」人を採用すればいいので、お互いにメリットのある考え方です。

この、会社のネームバリューではなく、会社と個人のシナジーで仕事を選ぶことが転職2.0の価値基準となる。
あくまでも会社と対等な一個人として心得ておきたいものです。

「転職2.0」OSにアップデートして、自分のキャリアをデザインしていく

会社で長く働くと、違和感を感じながらも「仕事は辛いもの」「耐えるもの」と考えながら働いている人ってめちゃくちゃ多いと思います。
(もはやこれは日本人のマジョリティだと思います。)

それはそれで否定されるものではありません。

ですが人材不足をAIがカバーするようになる近い将来では、社会のニーズも、人間が必要な仕事も変化していきます。
今の会社が定年まで面倒を見てくれる保証はどこにもありません。
もはや一つのタグの一点突破で定年まで迎える難易度は上がっている。

日本を取り巻く労働環境も今や人材不足で、会社と個人は対等になってきています。
社会は確かに変化しています。
企業側も多様な働き方を提供せざるを得なくなっています。


まずこの変化をポジティブに捉えたいものです。
確かに時代の潮目は大変だけれども、まだ気力も体力もある3、40代なら適応できると思います。

会社にぶら下がらずに自分の市場価値を最大化する。
そうすることで自分が取れる選択肢を増やし、やりがいや年収、人間関係、ワークライフバランスの全てが同時に手に入れる方法がある。

同じ会社で働き続けるとしても、知っていた方がいい考え方だとは思います。

30代ど真ん中の2児育児中のワーママが読んだ感想

二人目の育児休暇に入り、これからのキャリアを考えようと手にした1冊でした。
すぐの転職は考えていないものの、2人の育児をしながらフルタイムでこのまま働き続けることができるのか、不安がよぎっているのは事実です。

そして人生は予期しないことが突然起こるので(特に子ども関係のことは)今の会社にいられなくなることもあり得ると思います。
そんな時に、会社にぶら下がって惰性で働いているような働き方をしていれば、その時になってとっても焦ることになると思います。

そうならないように、自分の市場価値を高める(タグを獲得し掛け合わせていく)という考え方で生きることは自分のキャリア、人生を自分で作っていく上でとても大切なことだと思いました。

まず自分を知り、足りないスキルをつけていく。
そのスキルが伸ばせるきっかけ、チャンスを得るための発信をしていく。

仕事と育児で忙しい中ではあるけれども、自分を見つめる時間をちゃんと取っていこうと強く思いました。

また、この本はタグづけや自己を知る方法も詳しく書かれているので、転職をしなくても自分の市場価値をまずは知る指南書としても有用だと思います!

私は普段スタートアップにおり人の入れ替わりも激しい環境なので、自分の市場価値を気にする方ではあると思います。
それでも新しく学ぶことが多い1冊でした。

安定的な日本の大企業に何年も勤めている方は特に、なかなか会社の外に出た時に市場価値って気にする機会が少ないと思います。
(私もそうだった。会社の中でどう生きていくかが全てだった。)

今の20代の人たちは一つの会社で働き続けるというマインドを持つ人たちは少ないと聞きますが、おそらくその上の世代は転職したことがない人も多いと思います。(やったことがないとなかなか一歩を踏み出す勇気って出ないですよね。)

そんな社会人中堅以上の多くの方達にも読んでもらい、日本人の働く環境や会社選択のイメージが変わったらいいなと思う1冊だと思いました。

日本も海外のようにもっと人材の入れ替わりが盛んになれば、子育て世代(特にワーママ)が会社でレアな存在にならず会社で肩身狭く働くこともなく、自分の長いキャリアを考えて働き方を選択できるようになるのになぁと思ったりもしました。

子どもがいてもいなくても、転職の予定があってもなくても、今起きている社会の変化に目を逸らさずに、自分のキャリアをデザインしていくためのお供となる大変良き1冊だと思います!

参考になれば幸いです。

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